(6) 専門家に学んでみよう

福島駅西口インキュベートルーム 統括マネージャー 新城榮一

学ぶべきこともアドバイザーに相談

 福島駅西口インキュベートルームの新城榮一です。実践編最終回は私から、専門家に学ぶことの大切さをお伝えしましょう。
 起業前には事業立ち上げや各種手続きの知識を身に付けるべきですが、内容や起業者によって必要性もタイミングも異なるのではないでしょうか。
 大切なのは、後戻りできないことをしないこと。開業届を出しても「無理だ」と思ったら取り下げて止めればいいのです。しかし会社設立後に止めるには解散させなければなりません。そのためには手間もお金も掛かるのです。
 一番効率的なのは「これは勉強しておいた方がいいですか?」と支援者やアドバイザーに聞くことでしょう。優れたアドバイザーなら起業者の性格まで見越して助言してくれるはずです。
 時間に余裕があれば、起業前に尊敬できる経営者と行動してみるのも勉強になるでしょう。無償で鞄持ちや運転手をすれば、経営者がどう考えて行動するのか間近で見せてもらえるかもしれません。

起業経験を持つ講師から実体験込みで学ぶ

 起業を体験できるスクールやイベントに参加するのも悪くないでしょう。擬似体験が好きな方なら楽しみながら学べることもありますし、デメリットも特に思い当たりません。苦手なタイプがいるチームで体験することも貴重な学びの機会となります。現実のビジネスではもっと苦手なタイプが現れるはずです。
 またスクール、セミナー、イベントで学ぶことも可能ですが、選ぶ際は以下のポイントに注意してください。
 個人的には、自分でも起業した経験のある講師がいた方がいいと思います。建築経験のない大工や調理経験のないコックはまずいませんが、起業したことのない起業コンサルタントは割と実在します。
 また高額なセミナーにも注意が必要です。起業セミナーの内容は似通っていることが少なくありません。重要なのはセミナー内容より、それを聞いてどう自分自身を磨いていくかなのです。
 とはいえ人の好き嫌いは人間の常。やはり自分が話を聞いて納得できる講師を選ぶのがいいでしょう。

すぐ相談できるアドバイザーならベター

 起業の支援者やアドバイザーを選ぶ場合にも、先ほどと同じことが言えます。自分で事業を起こした経験のある人物の方が、実体験を踏まえて話せるだけに頼りになるはずです。もちろん人間的に相性がよく、あなたが話を聞いて納得できることも重要でしょう。
 加えて相談したいときにすぐ相談できると、さらにベターです。起業後には、その件がいますぐ解決しないと先に進めないという状況が日常茶飯事となります。いつでも相談可能な方だと、大いに助けられるはずです。
 最後にこのサイトにも掲載されている、あだたらのちち株式会社の事例を紹介しておきましょう。この事例はメディアにも多数取り上げられるなど成功した半面「失敗のデパート」としても参考にしていただきたい内容です。特に6回目は起業者にありがちなしくじりを特集しているので、ぜひご覧ください。大抵の場合ひとつや二つの失敗は経験しますので事前に学んでおくことをお勧めします。

 

起業アドバイザーのプロフィール

  • 氏名:新城榮一(シンジョウエイイチ)
    (JBIA認定シニアインキュベーションマネーシャー)
  • 所属等:福島駅西口インキュベートルーム 統括マネージャー
  • 支援可能な地域:県内全域
  • 実績等:自身が多くの起業体験・企業経営を行っており、だからこそできる“知見深く論理的で活きたアドバイス”が支援している企業の事業継続と成長を促してきた。 これまでに東北大学大学院経済学研究科特任准教授、福島県立医科大学復興推進課経営アドバイザーなどを務め、現在は(一社)日本ビジネス・インキュベート協会(JBIA)理事・事務局長に就任している。創業・ベンチャー国民フォーラムJapan Venture Awards 2008起業支援家部門奨励賞受賞。第1回スタートアップ・アドバイザー・アワード審査委員特別賞受賞。
  • 参考:福島駅西口インキュベートルーム https://incu.jp/
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