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自然食品ばんだい 代表 瓜生うりゅう 和徳かずのりさん

米粉の「餃子」を喜多方の新たな名物にするために

無農薬米を生産している瓜生さんは、喜多方市がラーメンで有名なことに着目し、ラーメンのお供である「餃子」の製造販売をしています。
農業を始める前、瓜生さんは、平成6年から東京で自然食品ばんだいを開業します。店舗やインターネットで様々な自然食品を販売していましたが、平成13年に母親が亡くなったことをきっかけに、生まれ故郷である喜多方市に戻り、近所の人の勧めで無農薬米作りを始めました。1枚(約16アール)から始めた米作りも、70ヘクタールにまで規模が広がり、お米を買ってくれるお客さんも増えてきた頃、平成23年に震災が起きます。東京電力福島第一原発事故の風評被害で、お米の売上は大幅に落ち込みました。
「知人の喜多方ラーメン店のお客様も減少し、『このままではだめになる、何とかしなければ』と思っていたとき、東北農政局から6次化の取り組みの案内が来ました。すぐに担当者に連絡してプランナーを紹介してもらい、米粉を使った商品の開発に取り組み始めました」。ラーメンに合う食べ物と言ったら餃子。一人でも多くのお客様を喜多方に呼び込む目的で開発したのが「喜多方もっちり餃子」でした。量産するための施設や機械のための資金には、復興支援型地域社会雇用創造事業の助成金を活用しました。
瓜生さんの餃子には素材や味へのこだわりが詰まっています。「餃子の皮は、自家栽培のコシヒカリ・こがねもち米粉に、小麦粉と自然塩をブレンドして作ります。餡は福島産のエゴマ豚、会津産のキャベツやニラ、玉葱、そして会津米の塩麹を使用しています」。もちもちとした皮とこだわりの餡の、両方の美味さが自慢です。発売の開始数ヶ月前に、福島県観光物産館(コラッセふくしま)の米粉祭りに出店した際、餃子を食べてもらった約800人のお客さんにアンケートをとった経験も、今の商品の味に繋がりました。

お土産用餃子やスープ餃子の開発も

平成25年の4月から、「喜多方もっちり餃子」がラーメン店2店舗とホテル、道の駅で販売されると、それらの卸し先から、「お土産品はできないか」という依頼がありました。偶然にも、同じ時期に県の農産物流通課から福島県の魅力的なお土産作りの取り組みに参加してはどうかと声をかけてもらったことをもあり、お土産用パッケージの開発がスタート。関越自動車道にあるサービスエリアで、2回に渡ってテストマーケティングも行いました。1回目は通常の入れ物で餃子を販売し、2回目はお土産用のパッケージで販売。売れ行きの変化を見たのです。「手応えを感じることができ、本格的にお土産用の『もっちり餃子』の販売を始めました」
さらに、商談会で出会うバイヤーさんたちから、「もっと気軽に『もっちり餃子』を楽しめる商品はできないか」という声をもらい、考えついたのがスープ餃子。クラウドファンディングを利用して資金を集め、福島県中央会のマッチング支援事業を活用した結果、有限会社会津地鶏みしまや様と、内池醸造株式会社様との連携により商品化が実現しました。
また、瓜生さんは販路の拡大にも力を入れています。スープ餃子に関しては、インターネットで全国からアイデアを募り、寄せられた61件の中から、「受験生応援餃子 ねばり勝ち」という商品が誕生。合格祈願の想いの込められたパッケージに入ったスープ餃子です。進学塾との連携で販売予定です。
平成28年には、オーナー制度を導入し、クラウドファンディングで4種類の「喜多方もっちり餃子」のオーナーを募集。52名の顧客を獲得することができました。「一人でも多くのお客様に『喜多方もっちり餃子』を食べてもらうことを目標に、クラウドファンディング運営会社のスタッフたちのアドバイスを受けながら、Facebookなどを利用してページを拡散する努力をしました。そのときの経験を活かし、今年はFacebook上で『クラウドファンディング実行者を応援する会』も立ち上げました」

常に新たな挑戦で事業の拡大を目指す

「喜多方もっちり餃子」の知名度を高めるために数々の賞にもエントリー。フード・アクション・ニッポンアワードでは、2013 年度商品部門で入賞、2014 年度には、販売促進・消費促進部門で入賞しました。第2回地場もん国民大賞では、審査員賞を受賞。平成27 年5月には、ミラノ万博で瓜生さんの餃子に関するパネルが展示されました。
今後は地元の農家や企業との連携も強化していきたいと、瓜生さんは考えています。「キャベツや玉葱、ニラ、エゴマ豚の原料の安定化のために、今後も野菜農家さんの輪を広げていきます。さらに、美味しい餃子をつくるためには技術も重要。私達だけではできない商品技術を持っている他社とも連携を取ることで、いい商品ができると考えています。効率化の面については、将来的には、野菜のカットを喜多方の企業にお願いしたり、ボイル処理や商品製造は福島の企業へお願いしたりする製造の流れを作ることも検討しています」
喜多方のブランドを活用し、福島県の農産物の美味しさと、自慢のもちもちの皮、そして餡のうま味を武器にこれからも新しい商品開発に挑み続ける瓜生さん。今後開発したい商品は「お湯を注げばすぐ食べられる餃子」、「封を開ければすぐに食べられる餃子」です。5年後の完成を目指し、開発の準備を進めています。

自然食品ばんだい

  • 住 所〒966-0103 喜多方市熱塩加納町
    大字加納字古屋敷甲2889-4
  • T E L0241-36-2675
  • F A X0241-28-5830
  • E-mailbandai@bz01.plala.or.jp
  • U R Lhttp://www.n-bandai.com
  • 創 業平成25年1月24日
  • 事業内容喜多方産こしひかり米粉を
    利用した食品の開発・製造・販売