(5) 周囲に相談してみよう
株式会社ゆめサポート南相馬 取締役所長 木村浩之
何が必要なのか知ることが大事
株式会社ゆめサポート南相馬の木村浩之と申します。私からは「起業計画をだれかに相談したいときにどうするか?」についてお伝えしたいと思います。
起業時の相談先には、資金について尋ねたい金融機関、事業を始めた経験を持つ先輩起業者、多様な制度を設けている市町村、一般的な感覚から意見を求めたい家族や友人などが挙げられるでしょう。しかし個人的には、やはり身近なインキュベート施設で起業の流れを確認し、事業内容への意見を求めてほしいと思います。
その際に欠かせないのが、起業について「何が分からないのか?」「何が必要なのか?」を知ることです。思い付く点なら積極的に質問できますが、自分が思いいたらない点は他人の指摘や助言がなければ分かりません。流れとしては最初にインキュベート施設で全体的な流れを把握し、そのうえで具体的な内容を専門分野ごとの各相談先に尋ねるのがベターではないかと思います。
相談で起業のポイントを見定めよう
どんな相談先でも、起業が具体的になるほど1〜2回で済む話ではなくなります。特にインキュベート施設では、何度か相談するうちに自分なりの「起業のポイント」が見えてくるのではないでしょうか。分野ごとのポイントが明らかになった段階で関係する市町村窓口や金融機関などに相談すれば、効果的なアドバイスが得られる可能性も高まるはずです。
私も起業者のご相談に対応してきましたが、やはり「相談して何を知りたいのか?」が明確な方ほどアドバイスも的確になると感じます。これは私たちインキュベート施設のみならず、市町村も金融機関も変わらないと思います。
ただ「そうは言ってもモヤモヤ部分が大きくて何から考えたらいいか分からない」という方も少なくないでしょう。起業時にはひとまず行動してみることも大切。インキュベート施設に限らず身近な相談窓口を訪ね、分からない点を少しずつクリアにしていくのも有効かもしれません。
幅広く支援できる相談先を見付けて
私たちも相談内容によって、他の相談先を勧めることがあります。ただどんな相談先でも、窓口担当者にはそれぞれ得意分野を持っているのが一般的。逆に言えばオールマイティーな相談相手などまずいません。それだけに幅広い連携先とのネットワークを持ち、いろんな支援ノウハウを提供できる相談先を見付けることが重要なのです。
起業者が100人いれば100通りの物語があります。このビズスタふくしまWEBサイトにも、大勢の先輩起業者たちによる成功や失敗のエピソードが掲載されています。そういった経験談を読んでいけば、大なり小なり起業時に役立つはず。さまざまな物語に触れ、自分に合いそうな事例を参考にしてほしいですね。
ちなみに私の場合は、日ごろから相談される方のお話を細かくうかがうように心掛けて対応してきました。起業時にはぜひご相談いただければと思います。
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起業アドバイザーのプロフィール
- 氏名:木村浩之(キムラヒロユキ)
(JBIA認定インキュベーションマネージャー) - 所属等:株式会社ゆめサポート南相馬 取締役所長
- 支援可能な地域:南相馬市内